「年賀状離れ」が止まらない。打開策は?
年末年始になると頭をよぎる年賀状の歴史
■平安時代に始まった年賀状の習慣
そもそも、正月に挨拶状を贈る習慣は、諸説あるが平安時代に始まったとされる。貴族の間で行っていたものが、庶民にも広がったのは江戸時代。近代化以降は郵便事業が発展したこともあり、年賀状がブームになったこともあった。
順調に思われた年賀状だが、関東大震災が起きた大正12(1923)年や、大正天皇崩御(1926年)に伴い、年賀郵便特別取扱が休止された。太平洋戦争への機運が高まりを受けて、昭和15(1940)年から8年にもわたり、特別取扱が停止されたこともある。
こうして途絶えるかと思われたが、昭和24(1949)年についに復活。このときに誕生したのが、お年玉付き年賀はがきである。第1回の特等はミシンであり、ほかには子ども用のグローブや傘などがラインナップされた。
これが好評を得て、さまざまな賞品が登場することになる。洗濯機やテレビ、ビデオテープレコーダーなど、庶民が憧れた商品が目白押しだ。バブル期には海外旅行がプレゼントされたこともある。